「以上よろしくお願いいたします」は、ビジネス文書で頻繁に使われる定番のフレーズです。しかし、状況によってはより適切な表現や、より丁寧な表現が存在します。
この記事では、以下の点について解説します:
- 「以上よろしくお願いいたします」の使い方
- 状況に合わせた関連表現
- 目上の人への丁寧な表現
- 英語での表現
「以上よろしくお願いいたします」とは
「よろしくお願いいたします」は、本来は相手への敬意と依頼の気持ちを込めた表現です。ビジネスメールにおいては、定番の締めの言葉として使われています。
「以上よろしくお願いいたします」には以下のような意味合いがあります:
- 本文の内容について、相手の理解や協力を求める
- 文章の終わりであることを伝える
「以上」をつけずに「よろしくお願いいたします」と書かれるケースも多いですが、終わりの意味を強調したい場合には「以上」をつけると良いでしょう。
内容に合わせた関連表現
「以上よろしくお願いいたします」は万能な表現ですが、状況によってはより適切な表現が存在します。
具体的にお願いしたい内容がある場合は、「よろしくお願いいたします」の前にその内容を記載することで、相手への依頼内容が明確になります。例:
- ご検討よろしくお願いいたします。
- ご確認よろしくお願いいたします。
- ご協力よろしくお願いいたします。
依頼を少し和らげたい場合は、「以上〜のほど、よろしくお願いいたします」のように、「ほど」という表現を使うとよいでしょう。また、「お手数ですが」などのクッション言葉も有用です。
以上、ビジネスメールの定番締めフレーズ「以上よろしくお願いいたします」の使い方について解説しました。状況に合わせて適切な表現を選ぶことが重要です。
目上の人への丁寧な表現
目上の人への文書で、より丁寧な表現にしたい場合は、「よろしくお願いいたします」の前に「何卒」や「どうぞ」などの言葉を添えることをおすすめします。
例:
- 何卒よろしくお願いいたします。
- どうぞよろしくお願いいたします。
- 恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。
このように、丁寧な言葉を使うことで、相手への敬意と配慮が伝わります。
「以上よろしくお願いいたします」の英語での表現
「以上よろしくお願いいたします」は、日本語特有の表現ですが、英語で状況に応じて以下のように言い換えることができます。
依頼する場合:
- Thank you for your consideration.
- I appreciate your cooperation.
- I look forward to hearing from you.
感謝する場合:
- Thank you for your understanding.
- Thank you for your assistance.
提案する場合:
- I would appreciate your consideration.
- I hope you will consider my proposal.
状況や相手に合わせた様々な締めのフレーズ
ビジネスメールの定番締めフレーズ「以上よろしくお願いいたします」以外にも、状況や相手に合わせた様々な締めのフレーズがあります。
いくつか例を挙げ、それぞれのニュアンスや使い方を説明します。
1. 感謝や敬意を伝えるフレーズ
- 「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます。」: 提案や依頼に対して、相手への感謝と協力を求める場合に使います。丁寧で堅実な印象を与えます。
- 「ご査収のほど、よろしくお願い申し上げます。」: 資料や報告書などを送付する場合に使います。相手に丁寧に確認を促すニュアンスになります。
- 「この度は、誠にありがとうございました。」: お礼の気持ちを伝えたい場合に使います。相手への感謝の気持ちを素直に表現できます。
- 「今後とも、よろしくお願いいたします。」: 今後の継続的な関係を希望する場合に使います。良好な関係を築きたいという気持ちが伝わります。
2. 具体的なアクションを促すフレーズ
- 「ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。」: 質問や疑問があれば遠慮なく聞いてほしいという気持ちを伝え、顧客とのコミュニケーションを促進します。
- 「ご返信をお待ちしております。」: 返信を期待していることを明確に伝え、迅速なレスポンスを促します。
- 「ご連絡お待ちしております。」: 具体的なアクションを促すのではなく、相手からの連絡を待つ姿勢を示します。
- 「期日までにご回答いただけますようお願い申し上げます。」: 期限があることを伝え、相手に協力を求めます。
3. 親しみやすさや温かさを伝えるフレーズ
- 「それでは、またご連絡させていただきます。」: 次回の連絡を予告し、親しみやすい印象を与えます。
- 「何かありましたら、いつでもご連絡ください。」: 相手が困っていることがあればいつでも相談してほしいという気持ちを伝え、親身な姿勢を示します。
- 「今後とも、末永くお付き合いいただけますようお願い申し上げます。」: 長期的な関係を築きたいという気持ちを伝え、温かい印象を与えます。
4. 季節の挨拶や体調を気遣うフレーズ
- 「暑くなりましたので、ご自愛くださいませ。」: 季節の挨拶と体調を気遣う言葉を添えることで、相手への思いやりを表現できます。
- 「寒さが厳しくなっておりますので、ご自愛くださいませ。」: 季節の挨拶と体調を気遣う言葉を添えることで、相手への思いやりを表現できます。
- 「お忙しいところ恐縮ですが、ご検討のほどお願い申し上げます。」: 相手の状況を慮り、丁寧な依頼をすることができます。
5. その他
- 「以上、略儀ながら申し上げます。」: かしこまった場面で使用される、丁寧な結びの言葉です。
- 「敬具」: 手紙や文書の結びとして用いられる、かしこまった結びの言葉です。
締めのフレーズを選ぶポイント
- 相手との関係性: 目上の人、取引先、同僚など、相手との関係性によって適切なフレーズは異なります。
- メールの内容: 提案、依頼、報告、お礼など、メールの内容によって適切なフレーズは異なります。
- 伝えたいニュアンス: 丁寧さ、感謝、協調性、親しみやすさなど、伝えたいニュアンスによって適切なフレーズは異なります。
例文
件名: 資料送付のご案内
〇〇株式会社 〇〇様
お世話になっております。
株式会社△△△の△△と申します。
この度は、弊社の新商品「□□□」の資料をお送りさせていただきます。
本資料には、「□□□」の製品概要、機能、価格、導入事例などを詳しく掲載しております。
ご不明な点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
今後とも、よろしくお願いいたします。
敬具
株式会社△△△ △△ △△
件名: ご相談のお礼
株式会社△△△ 〇〇様
お世話になっております。
株式会社□□□の□□と申します。
先日は、弊社の新商品「□□□」についてご相談いただき、誠にありがとうございました。
ご意見を参考に、製品の改良に取り組んでまいります。
今後とも、よろしくお願いいたします。
敬具
株式会社□□□ □□ △△
その他
- 締めのフレーズは、文末の署名の上に記載します。
- 句読点は不要です。
- 句読点が必要な場合は、「。」を使用します。
これらの例を参考に、状況や相手に合わせた適切な締めのフレーズを選んでみてください。
まとめ
「以上よろしくお願いいたします」は、状況に合わせて関連することばを使い分けることで、より丁寧で印象的な文章になります。
目上の人への文書では、「何卒」や「どうぞ」などの表現を添えると好印象を与えられます。
また、英語での表現も覚えておくと、グローバルなビジネスシーンにも対応できるでしょう。