PayPayでの身分証明は本当にリスクが伴うのでしょうか?このように疑問を持つ人もいますが、実際には、PayPayでの身分証明による利点が欠点を上回っています。身分証明を行わないことが、セキュリティ面でのリスクを高めることも考えられます。PayPayを安全に利用するためにも、身分証明は早めに済ませることをお勧めします。
こちらでは、PayPayの身分証明に関する利点、欠点、そしてリスクがない理由についてご説明します。
PayPayで身分証明を行う利点
銀行口座と連携し、チャージや出金が容易に
身分証明が完了すると、銀行口座をPayPayに登録できるようになります。これにより、どのようなメリットがあるのでしょうか?
- 直接銀行口座からPayPayへのチャージが可能に
- PayPayの残高を銀行口座へ出金できるようになる
クレジットカードを使用できない場合でも、銀行口座があればPayPayへ残高を追加できます。PayPayにチャージした後、余った残高がある場合、銀行口座と連携していれば、いつでも銀行口座へ移動できます。PayPay銀行を利用していれば出金手数料は無料、それ以外の金融機関では100円の手数料がかかります。ただし、即時に現金化できるわけではないため、急ぎで現金が必要な場合には向いていません。
利用上限額の増加でより便利に
クレジットカードでPayPayにチャージしようとした際、利用上限に達してチャージできないという経験はありませんか?身分証明を行っていない場合、PayPayの利用上限額が低く設定されがちです。身分証明をすることで、この上限額が大きく増加し、さまざまな場所やサービスでPayPayを使うことができ、利便性が向上します。
使用できる店舗の増加
身分証明を完了しているか否かによって、利用可能な店舗に差が出ます。差別されているように感じるかもしれませんが、身分証明をすることで信頼性が担保されるため、理解できるかもしれません。保険の支払いや家賃の支払いなど、重要な支払いに関しては、身分証明をしているからこそ利用できることに納得がいくはずです。AmazonでもPayPayでの支払いが可能ですが、これも身分証明を完了している人のみが利用できます。また、店頭でのPayPay支払いが「PayPayマネー限定」とされている場合があります。これは、PayPayマネーを使用できるのは身分証明を完了している人のみであり、身分証明をしていない人は該当店舗でPayPayを使用できないということを意味しています。
PayPayアプリにおいて、アカウントのプロフィール画像に付される青いマーク、通称「青バッジ」の存在は、PayPay利用者にとって非常に重要です。この青バッジを取得することで、利用者は数多くの特典を受けることができます。
青バッジを持つことの主な利点には、以下のようなものがあります。
- クレジットカードによる支払い限度額の増加
- PayPayカードへのチャージ限度額の増加
具体的には、青バッジを所有するユーザーは、クレジットカードとPayPayカードの両方において、決済およびチャージの上限額が250,000円まで引き上げられます。
詳細な限度額は以下の通りです。
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クレジットカード支払い限度額
- 青バッジ+本人確認済みクレジットカード: 24時間で25万円、30日間で25万円
- 本人確認済みクレジットカード(青バッジなし): 24時間で2万円、30日間で5万円
- 本人確認未完了クレジットカードのみ: 24時間・30日間ともに5,000円
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PayPayカードチャージ限度額
- 青バッジ+本人確認済みクレジットカード: 24時間で25万円、30日間で25万円
- 本人確認済みクレジットカード(青バッジなし): 24時間で2万円、30日間で5万円
- 本人確認未完了クレジットカードのみ: 利用不可
多くのユーザーが、チャージの上限に達してしまい、チャージができない経験をしたかもしれません。これは青バッジが付与されていないために起こりえる事象です。
また、PayPayでは本人確認を完了しているユーザー限定で、様々なキャンペーンを行っており、中には100%のPayPayポイント還元が当たる「PayPay祭り」のような大変お得なキャンペーンもあります。これらのキャンペーンに参加するためにも、本人確認が必須となっています。
PayPayの本人確認プロセスには、顔写真と身分証明書を使った簡単なeKYCが含まれており、この方法により、顔写真を追加することで、従来の身分証明書のみによる本人確認よりもセキュリティが大幅に向上します。
PayPayの本人確認プロセスに関する苦労
PayPayの本人確認プロセスは手間がかかり、書類の準備や撮影に苦労します。特に、アプリを使用しての本人確認では、顔や証明書の読み取りエラーにより、多くのユーザーが登録に困難を感じています。
「瞬き検証」などの撮影時のチェックは、失敗が多く、何度も繰り返す必要があり、多くの人が途中で手続きを断念しています。私自身もその一人で、瞬き検証に引っかかり、結局本人確認を諦めました。本人確認が完了すれば便利な機能が使えるのですが、その過程の面倒さがそれを上回っています。
登録プロセスはデバイスに依存するため、改善の余地があるものの、一度中断すると、再度挑戦する機会を見つけにくいです。
PayPayの本人確認に使える身分証明書には、運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカードが含まれますが、健康保険証は利用できません。
審査には約2週間から1か月かかりますが、本人確認をしなくても、クレジットカードや特定のATM、PayPay関連のサービスを利用してPayPay残高へのチャージは可能です。
PayPayの安全性について
PayPayでは、クレジットカードや銀行口座情報の暗号化、専属スタッフによる監視、不審な取引のアカウント停止、二段階認証、eKYCを用いた本人確認など、不正利用防止に多くの措置が施されています。しかし、不正利用が完全に防げるわけではありません。
万が一、不正利用やアカウント乗っ取りが発生した場合、PayPayは全額補償する方針を取っています。これには、PayPayに登録されたクレジットカードが他の場所で不正利用されたケースも含まれます。
PayPayを利用していて何か異常を感じた場合、365日24時間対応のサポート窓口が用意されており、いつでも安心して相談できます。
PayPayがユーザーの本人確認を強く推奨する背景には、政府のキャッシュレス推進政策があります。新型コロナウイルス感染症の影響で人々の生活習慣が大きく変わり、政府はキャッシュレスの利用拡大を促しています。この流れの中で、政府はPayPayを含むキャッシュレスサービスに大きな期待を寄せており、これらのサービスが成功しなければ、政策の推進に支障をきたす可能性があります。
また、グローバルな観点からも、マネーロンダリングやテロ資金の供給など、犯罪対策の強化が急務とされています。日本では金融機関の対策が遅れがちであるため、PayPayをはじめとするキャッシュレスサービスが本人確認を徹底することで、これらの犯罪を防止する重要な役割を担っています。
PayPayで本人確認を行う方法
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アプリ内のアカウントページから手続きを進めます。
- ホーム画面から「アカウント」に進み
- 「本人確認未完了」の表示をタップして本人確認申請を行います。
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本人確認の方法
- マイナンバーカードや運転免許証、運転経歴証明書を使用する二つのオプションがあります。
- マイナンバーカードを使用する場合
- アプリ内で「マイナンバーカード」を選択
- カードをスマホのカメラで読み取り
- 顔写真の撮影を行います。
- 運転免許証や運転経歴証明書を使用する場合
- ドキュメントのQRコードを読み取り
- 顔写真を撮影して本人確認を完了させます。
- マイナンバーカードを使用する場合
- どちらの方法でも、本人確認が完了すれば、アプリ上にその旨が表示されます。
- マイナンバーカードや運転免許証、運転経歴証明書を使用する二つのオプションがあります。