赤ちゃんがいる家庭に車と聞くと、「子供がいる=ファミリーカー(ワゴン・ミニバン・SUV)」というイメージが強いかもしれません。しかし、実際にはセダン車でも問題なく子育てができるのです。
この記事では、セダン車で育児をしている私の経験をもとに、セダン車での子育ての実情をお伝えします。ファミリーカーとの違いや、セダン車の利点などを詳しく解説していきます。
セダン車とファミリーカーの違い
セダンは、エンジンルーム・人が乗る車室・トランクルームの3つが区切られて独立しています。一方、ファミリーカー(ミニバン、ワゴン等)は車室とトランクがつながっていて一つの空間になっています。 このため、ファミリーカーの方が室内空間が広く、子供用品の積載に適しています。
セダンの利点
- 低めの座席高で、子供の乗降がしやすい
- 深めの座席で、チャイルドシートの設置が安定
- 走行時の揺れが少なく、子供の睡眠に適している
つまり、セダンでも十分に子育てができるのです。4人家族までならセダンで問題ありません。
ファミリーカーにはメリットもありますが、セダンにも子育てに適した特徴があることをご理解ください。セダン車で子育てをしている私の経験から、セダンでも子育ては全く問題ありません。
セダンとファミリーカーのサイズ比較
セダンとファミリーカーの内部と外部のサイズ比較には、明らかな差があります。
特に、大型のレクサスセダンよりも、軽自動車のNBOXのほうが内部空間が広いというのは興味深いですね。
セダンは前後にボンネットとトランクを持つため、外見に対して内部空間が限られてしまう傾向があります。
セダンのサイズ
サイズ | モデル | 外形寸法(長さ×幅×高さ) | 内部寸法(長さ×幅×高さ) | 比較モデル |
---|---|---|---|---|
小型 | トヨタ・カローラ | 4495×1745×1435 | 1830×1510×1160 | ― |
中型 | Mazda6 | 4865×1840×1450 | 1960×1550×1170 | スカイライン、アコード |
大型 | レクサスLS | 5235×1900×1450 | 2175×1600×1185 | シーマ、レジェンド |
ファミリーカーのサイズ
サイズ | モデル | 外形寸法(長さ×幅×高さ) | 内部寸法(長さ×幅×高さ) | 比較モデル |
---|---|---|---|---|
小型ワゴン | NBOX | 3395×1475×1815 | 2240×1350×1400 | タント |
中型ミニバン | シエンタ | 4260×1695×1685 | 2535×1470×1280 | フリード |
大型ミニバン | セレナ | 4770×1740×1865 | 3240×1545×1400 | ボクシー |
※このデータは独自に集めたものです。詳細情報は各メーカーの公式サイトをご確認ください。
セダンの魅力
ファミリーカーと比べて内部空間は狭いかもしれませんが、セダンにはそれを補う魅力がたくさんあります!
- 乗り心地:安定した走行を実現する低重心が特徴で、横風に強いため、乗り物酔いをしやすい方にも適しています。
- 静寂性:トランクが独立しているため、荷物の音や高速走行時の風切り音などが室内に響きにくいです。
- 安全性:強固なボディ構造により、衝突時にはボンネットやトランクが潰れることで、室内への衝撃を軽減してくれます。
セダンは乗り心地、静かさ、安全性において優れていると言えますね。
ミニバンやワゴン車がファミリーカーとして選ばれる理由
ミニバンやワゴン車が多くの家族に支持される背景には、主に2つの大きな利点があります。
- 一つ目は、その広々とした室内空間です。
- 二つ目は、特にファミリーにとって非常に便利なスライドドアの存在です。全てのミニバンやワゴン車にスライドドアが装備されているわけではありませんが、これはファミリーカーにおいて非常に重要な機能の一つです。特に、ドアを開け閉めする際に周囲の物にぶつかる心配が少ないのは、大きな利点です。
ファミリーカーの魅力は、その広さとアクセスの良さ
セダンがファミリーカーに不向きとされる理由
セダンに対する否定的な意見を集めてみると、主に3つの点が挙げられます。
- まず、スライドドアの不在が挙げられます。狭い場所ではドアを完全に開けることができず、乗り降りの際に不便を感じることがあります。また、荷物を持っている際にドアを開けるのが難しい点も問題とされています。
- 次に、荷物の積載に関する問題があります。特に、ベビーカーを畳まずに積むことができない、高さのある荷物を積めないなどの問題が指摘されています。
- 最後に、車内の狭さが問題とされています。特に、大家族では乗車に制限があることや、車内でのオムツ替えが難しい点が挙げられます。
しかし、セダンを愛用している私自身は、これらの意見に対していくつか異論があります。
セダン車を使う上での個人的な感想
セダン車がなぜファミリーにはあまり選ばれないのか、その主な理由は以下の通りです。
- スライドドアがない
- 荷物をたくさん積めない
- 車内が狭い
これに対する私の見解を述べます。
スライドドアの必要性については、個人的には問題ないと感じています。車のサイズを承知しているため、乗り降りする際に頭を打つようなことはありません。ただし、駐車スペースが狭い都市部では、スライドドアの方が便利かもしれません。
スペースが狭い場合、チャイルドロックが必須となりますが、ドアの開け閉めを通じて子どもとコミュニケーションを取り、安全を確認できるのは大きな利点です。
荷物の積載に関しても、私は困ったことがありません。ベビーカーや旅行用キャリーバッグ2つ、さらに手荷物をトランクに積んでもスペースに余裕があります。長尺のアイテムも問題なく積むことができますし、日常生活で不便を感じたことはありません。
車内がコンパクトなので、エアコンが効きやすいというメリットもあります。
車内でのオムツ替えは少し難しいかもしれませんが、必要ならば可能ですし、実際にはそう頻繁には必要ありません。長距離移動や車内泊の際を除けば、外出先の施設で対応できることがほとんどです。
結局のところ、お気に入りの車で運転を楽しむことが最も重要です。車の使い方は人それぞれです。
セダン車でのチャイルドシートの取り付けについても、問題なく実施できます。
セダン車使用時のいくつかの挑戦点
夏期にトランクで食品を保存することが難しい
夏場はトランクの温度がかなり上昇し、エアコンの冷気が届かないため、食品を保管するには適していません。小さな荷物なら車内に収納できますが、大きな荷物になると、車内スペースの限界が感じられます。夏季には、飲食物を冷やすためにトランクにクーラーボックスを置くことを推奨します。逆に冬季は、車内が温められている間、トランクが自然な冷蔵庫として機能するのが便利です。
また、少々気になる点として…
後部座席のアームレストが使いづらい
後部座席の中央に設置された折りたたみ式アームレストを使用すると、隣のチャイルドシートとの間隔が広がり、手が届きにくくなります。特に、自分の身長が低い(私は154cmです)場合、この問題はさらに明確になります。アームレストを畳んでおけば問題はないのですが、小物を置くためにはアームレストが便利なのも事実です。哺乳瓶やお菓子など、転がりやすい物は座面に置くよりも挟む必要があり、これが少し不便です。車内用のテーブルを前の座席に取り付けると、大変便利になります。
セダン車が不向きな方
以下のような状況では、セダン車を使うのが難しいかもしれません。
- 家族が多い、または頻繁に多くの人を乗せる必要がある場合
- 大きな荷物を運ぶ機会が多い場合(例:ベビーカーを折りたたまずに運びたい等)
もしも以前にミニバンなどの広い車に慣れていた場合、セダン車に移行するとその違いに驚くかもしれません。しかし、それ以外の方であればセダン車でも子育ては充分可能です。子供がいても利便性を求める場合、ミニバンを選択するのが良いかもしれません。広いスペースやスライドドアの利便性は確かに魅力的です。しかし、それが絶対必要かといえば、そうではなく、なくても困ることはありません。
車選びは、家族の人数、住んでいる地域の特性、車の使用方法など、個人の生活環境に合わせて慎重に選ぶべきです。
最後に伝えたいことは、他人の意見や一般的な流行に流されず、自分の生活環境を基に選択すること、そして家族内で意見が分かれた場合は、実際に子供の面倒を見ることが多い人の意見を尊重して、冷静に話し合うことが重要です。
現在セダンに乗っていて、子供が増える可能性がある場合は、その時に車の買い替えを検討してみるのも一つの手です。
大切なのは、後悔のないよう慎重に選択することです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!